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終わりよければ全てよし

ちょっとだけ文章を書くのが好きなオタクのポエム張です。

トライアングラー考察

アルト君とシェリルさんは向かい合ってるんだけど、ランカちゃんとアルト君は同じ方向、前を向いている。

あえて言うなら、シェリルさんの居るほうを向いている。

近くに居て、同じ方向を見ているんだけど、平行線な二人。

三角関係はシェリル→アルト←ランカ だけど、 物語としてはアルト→シェリル←ランカ な感じ。あくまで、感じ。




アルト君とランカちゃんは同志。友達であるけれど、友達ではない。だってランカちゃんはアルト君が好きだから。

じゃあ何故この二人がこんなに近しいのか、仲が良いのかというと、目指す方向が一緒だからだと思う。

互いに自分をうまく表現する術が見つからなくて、好きな人をどう愛すればいいのかわからなくて、

好きな人に好きだという気持ちを受け取ってもらえなくて。

錯綜しながらも前を同じく、影響し合いながら目指していた。

だからこそ、互いの側に居るのが心地よくて、同時に甘えてしまえて、そして反発し合ったのだと思う。

互いがなんとなく大切で、相手のその前を目指す気持ちを大事にすることで、自分の中の同じ気持ちを大事にしたいから、互いを励まし合える。

互いに譲れないもので、お互いが大切だからこそ、ぶつかりあう。解り合えない。

それこそ、シェリルさんが勘違いしてしまうくらいに。


同じように前を向いているけど、全く同じものを見ているわけじゃないから、決して解り合えているわけではない。

だから二人が恋愛関係に発展することはできない。だって、アルト君はランカちゃんが一番ではなく、ランカちゃんはアルト君が一番ではないから。

どんなにアルト君が魅力的でランカちゃんがベタ惚れでも、どんなにランカちゃんが可愛くて輝いてても、それだけで人は人を愛することはできない。

ランカちゃんがアルト君を本当に愛したのは(劇場版)、アルト君がアルト君だから。シェリルさんのことを愛してるアルト君を、そのまま丸ごと好きだと思ったから。

実際にランカちゃんはアルト君を拒否して、自分の過去に決着をつけるためにバジュラの母星に旅立った。それはランカちゃんにとっての一番大事なものがアルト君ではないから。

志を同じくしている同志で、大好きな人で、自分の心の支えになってくれる人で、辛い時に側に居て欲しいけれど、

相手の気持ちを尊重したいから、そしてアルト君が反対しても自分の心に従いたい、自分にとってアルト君より大事なことだから譲れない。一人ででも(お兄ちゃん居ますが)旅立ちたい。

一方、アルト君はシェリルさんが好きだから、どんなにランカちゃんが心配でも、それが正しいことではないとしても、フロンティアに残る。

だけどそれでも、ランカちゃんのことにはアルト君自身で決着をつけると決めた。

それはアルト君にとってランカちゃんが、恋愛関係ではなく、人間として、本当に大切な人だから。

二人の間にあるのは、そういう絆、『愛』なのだと思う。

それこそ、青春学園もの的な。


なんだかんだアルト君とランカちゃんはすれ違いながら、辿ってきた過程は同じなのだと思う。

ランカちゃんのためにSMSに入ったアルト君、アルト君に出会ったことでアイドルの夢を目指し始めたランカちゃん、

自分の過去のけじめをつけたい二人、アルト君は空を飛びたいという夢、お母様との思い出を、

ランカちゃんは自分が何のために歌いたいのか、自分の忘れてしまった家族のこと。


ごっこ遊びのようでも、命懸けだった。大人から見れば滑稽で、青臭いかもしれないけれど、生き残りたいと、とにかく必死だった。


「ずっと大好きだった。愛よりも近かった」

愛ではないけれど、好き。ランカちゃんはアルト君と向き合うことはできないけれど、同じ方向を見ることは出来る。隣り合って、互いに影響しあえる、そんな近さに居る。


互いに、互いの立ち位置が都合が良くて、心地よくて。

甘やかしあえるのだけれど、互いに譲ることはできない、そんな距離感で。

アルト君は演技のできる人だし、ランカちゃんはアイドルだし。お互いにちょっとずつ誤魔化してた所はあると思う。

ただそれでも、好きな気持ちだけは、ランカちゃんのただひたすら、恋してしまって、どうしたらいいかわからないときめきは、嘘偽りのないものだったのだと思う。

ランカちゃんはアルト君の帰る場所。シェリルさんとはまた違った意味で。

お帰り、頑張ったね。と言ってあげられる、唯一の立ち位置。

+のイサム、ミュン、ガルドの青春時代も、こんな感じなんじゃないかと思う。